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1mm単位の職人芸!「へら絞り」の世界

1mm単位の職人芸!「へら絞り」の世界

鍋、やかん、神社で見かける擬宝珠、航空機のノーズコーン、パラボラアンテナ。これらの製品にはある共通点があります。なんだと思いますか?大きさ?材質?

へら絞り特集アンテナ

実はこれらの製品はすべて同じ職人芸を生かして加工されたものなのです。思わぬ共通点に驚いた方も多いのではないでしょうか。

そもそもわたしたちの身近な製品が、どうやってつくられたのか特別注意を払って考えたことはありますか?いつも暮らしを支えてくれているものたちを、その姿にする為日夜働く職人さんたち。今日は、その舞台裏を少し覗いてみましょう。

意外と身近な職人芸「へら絞り」

さきほど挙げた製品の製法、それが「へらしぼり」。減らし彫り、ではなく「へら絞り」です。今日は初めて聞く方も多いと思うこの技術について詳しくご説明することにします。

まず、金属は弾性と塑性という2つの性質を持っています。弾性とは金属に力を加えたときに、反発して元にもどろうとする性質、塑性は変形したままになる性質です。へら絞り加工は金属の塑性を利用した技術です。へら絞りはヘラ押し、スピニング加工とも呼ばれています。

「へら絞り」の技術は、とても高度で繊細。その技術は職人さんの手の感覚に頼る部分が大きく機械化はできない、と言われています。職人さんたちの研ぎ澄まされた感覚が、わずかミリ単位の加工を可能にしているのです。

へら絞り特集工程

ここで一度、へら絞りの手順をおってみましょう。まずは金型をモーターが付いた「ろくろ」(へら絞り機)にセットし回転させ、そこに「へら棒」や「ローラー」を押し当てて、金型の外観へと密着させていくことで思い思いの形へと変形させます。

へら絞り特集加工

へら絞りは、板を成形する加工法なので製品の軽量化・材料費の節約ができ、加工表面を滑らかで均質に仕上げることが可能です。成形可能な材料は鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮、チタンなどの金属板。回転対称形ならばかなり複雑な形状でも成形できます。

へら絞り特集大きなもの

へら絞りの歴史は古く、金属精錬技術の進歩とともに発展してきました。数ミリの小さなものから4メートルを越える大きなものまで、加工することが出来ることから、大型製品、少量生産製品、高精度製品の加工において不可欠になっています。

職人技をおうちにお迎え

CRAFTでも、「へら絞り」で生み出された逸品を取り扱っています。それが、動画にも映っているこちら。相和シボリ工業のタンブラー90です。従来のへら絞りでは、ヘラ目の凹凸をいかに消すかが職人さんの腕の見せ所と考えられているのだそう。

しかし、今回はこのヘラ目を残したデザインをプラス。手仕事ならではの風合いを活かし、へら絞りの新しい魅力を引き出すことに成功しました。

考えてみれば、わたしたちの生活は多くの技術や努力に支えられて成り立っていますよね。今回へら絞りについて知ったことをきっかけに、身近なものの由来について調べてみるのも楽しいかも。

CRAFTでは逸品の紹介ページで職人技や工房についても言及しているのでぜひチェックしてみてください。そしてあなたのおうちにも、日本の職人技がきらりと光る逸品をお迎えしてみませんか?

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